『野茂がもし世界のNOMOになろうとも君や私の手柄ではない』。日本人が世界で活躍するたび、ネットや印刷物でくりかえし引用される短歌である。来年の東京オリンピックは問題続きのため、今から返上してもいいのでは、と思っている私が作者だ。
そんな私にも本書は面白かった。1964年東京オリンピックの新聞記事を参照し、当時の写真も紹介しながら、「当事者」の12名に取材して書かれている。2020年大会への提言になるよう、彼らの反省点を主に聞き出しているのが特徴だ。くよくよした後悔の部分にこそ光が当てられているのがよい。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Sports Graphic Number