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『アフター1964 東京オリンピック』 五輪の問題点より、魅力的な選手たちの弱音。

2019/03/26

『野茂がもし世界のNOMOになろうとも君や私の手柄ではない』。日本人が世界で活躍するたび、ネットや印刷物でくりかえし引用される短歌である。来年の東京オリンピックは問題続きのため、今から返上してもいいのでは、と思っている私が作者だ。

 そんな私にも本書は面白かった。1964年東京オリンピックの新聞記事を参照し、当時の写真も紹介しながら、「当事者」の12名に取材して書かれている。2020年大会への提言になるよう、彼らの反省点を主に聞き出しているのが特徴だ。くよくよした後悔の部分にこそ光が当てられているのがよい。

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photograph by Sports Graphic Number

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