ファウル、ファウル、ファウル。最後の粘りは4番の意地のように見えた。
王手をかけられた第6戦の9回2死。鈴木誠也外野手はカウント2ボール2ストライクから懸命にボールに食らいついてファウルを連発した。そして最後は森唯斗投手の148kmを打った球が三塁に転がり、懸命に一塁を走り抜けると少し天を仰いだ。
「新井(貴浩)さんと最後の最後までできなかった悔しさはありますけど、とりあえず力は出し切れた。悔いはありません」
試合後の鈴木の言葉は意外と乾いていた。
1勝4敗1分け。
「悔しさというより完敗という感じだった。自分たちの力を出し切って負けたのだから、仕方ないです」
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photograph by Hideki Sugiyama