格の違いを目の当たりにできたことが、むしろ嬉しそうだった。エンゼルス大谷翔平が5月16日、アストロズの剛腕ジャスティン・バーランダーと初めて対戦し、4打数無安打3三振と完璧に封じ込まれた。それでも、試合後の大谷は、にこやかな笑みを浮かべながら、4打席、全21球の対決を振り返った。
「やっぱりすばらしい投手だなと、1試合通してそう感じましたし、トータルしてすごく完成されている投手だと感じました」
4打席とも、わずか2球で2ストライクに追い込まれた。第1打席は、内角ヒザ元から鋭く食い込むスライダーに、大谷のバットは空を切った。第2打席は外角のチェンジアップに力ない二塁ゴロ。第3、第4打席は、いずれも外角高めの速球につられて、空振り三振を喫した。緩急、高低左右を自在に操る、メジャー最高峰の投球を、打席で体感した。
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photograph by Yukihito Taguchi