世界卓球選手権団体戦が4月29日から5月6日までスウェーデンで行われ、決勝で中国と戦った日本女子の伊藤美誠(スターツSC)が、元世界ランク1位のリュウ・シブンを3-2で破る大金星を挙げた。リュウは'09年に福原愛に敗れたのを最後に、以後は日本勢に37連勝中だった強豪中の強豪だ。そんな難敵に対し、多彩な球種と強靱なメンタルを武器にして挑んだ伊藤の戦いぶりは、世界の頂点に立てる日が確実に近づいていることをあらためて示すような凄みがあった。
ほれぼれする一戦でもあった。準々決勝、準決勝に続いて1番手として起用された伊藤は元女王をきりきり舞いにさせた。第1ゲームはロングサーブで相手の動揺を誘うなど積極的に仕掛けて、11-9で先取に成功。第2、第3ゲームは連続で落としたが、ここから先が伊藤の真骨頂だった。「美誠パンチ」とよばれるライジング攻撃で急襲し、第4ゲームを奪取。最終第5ゲームは8-10でマッチポイントを握られたところから反撃し、ジュースに持ち込んだ末に金星を飾った。
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photograph by AFLO