浪速の春場所、ふたりの注目力士が新十両として土俵に上がる。
ひとりは大相撲界初となる同時双子関取、貴乃花部屋の貴公俊(たかよしとし)だ。弟の貴源治に遅れること5場所、186cm、143kgの均整のとれたのびやかな体をもち、バスケットでならした運動神経を武器に、相撲経験はないまま15歳で入門。20歳で関取の座を掴んだ“叩き上げ”の大器だ。師匠の貴乃花親方は、相好を崩して愛弟子について口を開く。
「双子といっても個性や取り口は違って、(貴)公俊はスタミナで取っていくタイプ。完全な四つ相撲を取れる子です。まわしを切ったりとか、教わることなく自然にできるのは天性のもの。腰も重くなってきて安定感が出て来ました」
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photograph by KYODO