完璧なリベンジを成し遂げた。
WBA世界ミドル級王座決定戦の不可解な判定負けから5カ月後のダイレクトリマッチ。村田諒太は王者アッサン・エンダムを圧倒して、世界の頂点にたどり着いた。
「自分の力がどこまであるのか半信半疑だった」前回と「自信がついた」今回の差は歴然だった。
冷静沈着。エンダムがくっついてくればボディーを的確に当て、足を使ってくればプレスを掛けて鋭いジャブ、強い右を打ち込む。手数も多いのはこちらだ。相手に主導権も休む暇も、そして3回以降はポイントも渡さなかった。
ガッツン。6回には自慢の右をさく裂させ、エンダムは腰を落とした。7回終了時、今まで一度もKO負けのないタフで鳴らす男からギブアップを吐かせた。普段はクールで通す村田は顔をくしゃくしゃにして、喜びを爆発させた。
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photograph by Hiroaki Yamaguchi