ボクシングファンの間でもほとんど無名の選手が、海外の試合で突如世界チャンピオンになったのだから、誰もが驚いた。去る7月28日、上海で行われたWBO世界フライ級タイトル戦で、中国の英雄ゾウ・シミンを11回TKOで破って新王座についた木村翔(28歳)である。
ランキング下位の日本人選手を挑戦者に選び、初防衛戦を乗り切ろうというチャンピオン側の目論見は外れた。立ち上がりから木村にプレスをかけられたゾウは、アマチュアとプロで頂点を制したテクニックを駆使してかわしにかかったが、木村のプレスが予想外にきつく、最後はボディーが効いて、戦意を吹っ飛ばされるようにキャンバスに沈んだ。
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photograph by BOXING BEAT