インディ500はモナコGPと並び'60年まで「F1世界選手権」に組み込まれていた。マシン規定もレース規則も全く異なるが、その規模と伝統や歴史がヨーロッパで認識されていたからだ。この地上最速レースからバックミラー、シートベルト、ヘルメット、耐火性レーシングスーツなどが普及していった。モータースポーツの原点たるアメリカのビッグイベントに、今年新風を吹き込んだのがF・アロンソと佐藤琢磨だ。
これまでアメリカ人勝者が50人、イギリス人が5人、初めて日本の佐藤が名を連ねた。'02年ジョーダンでデビューした彼と、'01年ミナルディからのアロンソは“F1同期生”と言える。十数年を経て二人はアンドレッティでチームメイトに。「サトウは情報共有できる先輩だ」と“ルーキー”アロンソ。先輩は「彼は信頼できるチャンピオン」と敬意を示す。スタート後から二人はトップ集団で順位を変えつつ、終盤の最終局面に備えていた。
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