1975年、世界最高峰エベレストに著者は女性として初登頂した。テレビの山番組で元気な福島弁で語る著者(とてもガンを患っているとは思えない)に親しんだ人も多いだろう。本書は、福島県三春町の小学生が先生につれられて温泉に行き、地面が温かいのに「地面が煮たってる」と興奮してからエベレストの頂上に立つまでの半生記。
中学、高校時代の兄との山登りで「自分が一歩一歩登らない限り絶対に頂上には着かないんだ、この一歩はだれも代わってくれないんだと頑張り通した後の山頂の喜び」に触れ、山に魅せられた。大学を卒業し就職して社会人山岳会で本格的に登り始め、リーダーから「お前は八〇〇〇メートルへ行け」と言われるまでになる。女だけのヒマラヤ登山隊の夢が動き出した。ここまでが本書の前半。
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