金2、銀2、銅3。合計7つのメダルラッシュに沸いたリオデジャネイロ五輪の日本競泳陣において、最大もしくは唯一と言っても良いほどの“サプライズ”となったのが、男子200mバタフライで銀メダルを獲得した坂井聖人だった。
準決勝6位の坂井が決勝で泳いだのは7コース。5コースのマイケル・フェルプス、あるいは2コースの瀬戸大也に意識が引き寄せられる中、150mのターンで首位のフェルプスから1秒以上遅れて6位にいた坂井が怒濤の追い込みを見せたのは、残り25mとなったあたりからだった。
坂井はラスト50mで4人をごぼう抜きにしたどころか、最後はフェルプスまでかわすような勢いでタッチ。フェルプスとわずか0秒04差での2位という結果に、記者席に陣取る各国のメディアは「誰だ、あの日本人は!」「なんだ、あの追い上げは!」と驚くばかりだった。
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photograph by Asami Enomoto/JMPA