昨秋のドラフト前、彼に関して耳にしたのは、必ずしも高い評価ばかりではなかった。三拍子揃った即戦力の内野手で、野球センスの塊だという賛辞の一方、センスがありすぎて気持ちにムラがあり、確実性を欠くのではないかと不安視する声も同時に聞こえてきた。
マリーンズの平沢大河のことだ。
彼を1位で入札しながらクジを外したイーグルスの星野仙一副会長が「いずれは鳥谷敬を抜くんじゃないか」と発言し、クジを引き当てたマリーンズの伊東勤監督は「秋山幸二のようなバッターになるかもしれない」と夢を語る。高卒1年目の野手で新人王を獲ったのは28年前の立浪和義が最後だということもあって、平沢の姿を立浪に重ねる声もある。しかし、平沢はこう言って自分を見つめる。
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photograph by KYODO