幕張の浜から強い風が吹きつける7月31日の夜。千葉に集ったマリーンズのファンは、岡田幸文が打席に入ると、ひときわ大きな声でこう叫んだ。
「ホームラン、ホームラン、岡田」
もちろん、ホームランを期待していたわけではなかろう。しかし、誰もがそう叫ばずにはいられなかった。何しろ目の前で、あるプロ野球記録が塗り替えられようとしていたのだ。プロ入り以来、1770打席連続、ホームランなし……この記録を持っていたのは1リーグ時代、セネタースでプレーしていた横沢七郎。どんな選手なのか、想像もつかない。
ならば、岡田はどんな選手なのか。
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photograph by NIKKAN SPORTS