右手全指欠損という障害を抱えながら、投打の軸として活躍する球児がいる。
弱小の高専野球部を支える背番号1は、春の大会ではホームランも放った。
独自の野球術を体得するまでの過程、そして“最後の夏”の挑戦を追った。
弱小の高専野球部を支える背番号1は、春の大会ではホームランも放った。
独自の野球術を体得するまでの過程、そして“最後の夏”の挑戦を追った。
今年3月25日付の宮崎日日新聞は、運動面のベタ記事でこう報じている。
「高校野球の第134回九州大会(春季大会)県予選第4日は(中略)2回戦6試合が行われ、シード校3校が登場。このうち第3シードの都城商が敗れる波乱があった。
都城商は八回に同点としたが、九回に失策から決勝点を許し、都城高専に2-3と競り負けた。都城高専の先発池田怜磨は11三振を奪い、四回に先制の2点本塁打を放つなど投打に活躍した」
この程度の番狂わせなら高校野球の世界では日常茶飯事だ。しかし、ここに書かれていないひとつの事実を知った時、記事が伝える「波乱」の重みは一変する。
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photograph by Hideki Sugiyama