このところ特筆すべき活躍がなかった日本女子の中にあって、2月のブラジル・リオオープンでの奈良くるみのツアー初優勝は久々の朗報だった。
奈良は日本女子では井上悦子、クルム伊達公子、杉山愛らに次ぐ8人目のツアー優勝者となった。失礼ながら、飛び抜けた何かを持った選手ではない。伊達ほどのショットの切れも、杉山ほどの足の速さもない。しかし彼女は、原田夏希コーチが「どんな時でもくさらず、心折れずにやれる」と誇るように、向上への努力を続けられる選手。その「才能」が結実した初優勝と言えるだろう。
この優勝の少し前に、奈良は国別対抗戦フェドカップ日本代表としてアルゼンチン戦に臨んだ。森田あゆみは体調が万全でなく、伊達はツアーを優先させたため、奈良が初めてエースの重責を担った。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Mannys Photography