ソチ五輪の閉幕から2週間後の3月7日、パラリンピックが幕を開ける。クロスカントリースキーとバイアスロンに出場する阿部友里香は、岩手県山田町生まれの18歳。20名の日本選手団で唯一の被災地出身者だ。
阿部は出生時、左腕に障害を負った。肩の神経が傷つき、動かすことはほとんどできない。当然、少女の日常生活には不便さもつきまとったが、幼い頃の記憶をたどる言葉は意外なほど明るい。
「小学校低学年の時に手術をしたんですけど、クラスの友達が寄せ書きを用意してくれて。それがすごくうれしかった」
小学校でバレーボールを始め、「全然苦ではありませんでした」。腕を駆使する競技に挑戦し、虜になる。阿部が生来もつポジティブさの証だろう。
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