1年納めの大相撲九州場所。エジプト出身力士の大砂嵐が、外国人最速記録の新入幕力士として、その土俵を沸かせている。新十両で迎えた7月の名古屋場所は、信仰するイスラム教のラマダンの時期と重なり、断食しながらも10勝を挙げた。翌9月場所でも10勝し、たった2場所での十両通過。その記者会見では、「早すぎる。もうちょっとゆっくりでもよかった」と、緊張した面持ちで、思わず本音を漏らした。
モンゴル勢に限らず、大関琴欧洲、引退した元大関把瑠都をはじめ、外国人力士たちの出世は、おしなべて早い。その裏でいつも懸念されるのは、究極の異文化である大相撲への「理解度」だ。
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photograph by KYODO