ゲイリー・ペイトンは、昔から口では誰にも負けなかった。それは、引退から6年がたった今も変わらない。
9月8日、バスケットボール殿堂入りした彼は、式典のスピーチで言った。
「自分こそが、リーグ史上最強のトラッシュトーカーだった。そして、口にしたことはいつも実践していた」
単なる大口叩きではなく、結果も出してきた、というわけだ。確かに、だからこその殿堂入りである。
「現役の頃からこの日を夢みていた。確実なこととは思っていなかった。ま、可能性はかなり高いと思っていたけれど」
と、ペイトン節は健在だ。
そんな彼が、珍しく自信を失くしていた時期があった。プロ1年目のことだ。'90年ドラフトでシアトル・スーパーソニックスに1巡目2位で指名されるも、当時のヘッドコーチに信頼されず、思っていたようなプレーができずに悩んでいた。
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