WBCはドミニカ共和国の初優勝、日本は準決勝敗退という結果だった。優勝チームや日本の敗退という注目ポイント以外で2013年大会を振り返ってみると、準優勝のプエルトリコが非常に興味深いチームだった。興味をそそる理由はまず、通算5勝4敗という成績で準優勝している点だ。2次ラウンドでは敗者復活戦に回ったため大会最多の9試合を戦っている。
12日間で9試合だから、投手陣のやり繰りは厳しかったはずだ。そんな中で準優勝したのは、肝心の試合で接戦をものにしたからだった。
チームデータを見ても興味深い。打線のほうはC・ベルトラン(カージナルス=今季年俸13億3500万円)、Y・モリーナ(カージナルス=同14億2000万円)、A・リオス(ホワイトソックス=同13億円)といった大物大リーガーがそろっていたものの、チーム打率は「.216」で出場16カ国中12番目に過ぎなかった。チームOPS(出塁率+長打率)も「.581」で12番目。本塁打は9試合で2本だけ。4強に残ったチームの中で、最も少なかったのである。
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photograph by Naoya Sanuki