「来年は、ここで勝てる準備をしてきます」
帝京大の岩出雅之監督が「来年こそ」を宣言したのは、試合に敗れた後ではない。日本選手権1回戦で六甲ファイティングブルを相手に、大会史上最多得点となる115対5で圧勝した直後、翌週のパナソニック戦について聞かれたときだった。現在の日本選手権のフォーマットでは、大学王者は1回戦では全国クラブ王者に爆勝し、2回戦ではトップリーグ4強に大敗……大学では無敵の王者にとって、不毛な戦いが続いていたのだ。
「自分たちの実力が分からない大会になっています。学生は大学日本一を目指して1年間を過ごしてきた。それを達成してから『次は打倒トップリーグ』と言って、2~3週間で勝とうというのが無理な話。だけど来年は、ここで本気で勝ちを狙えるよう1年かけて準備します。今年はそのために思い切りぶつかって、社会人との差を体感して、次に繋げたい」
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photograph by Tamon Matsuzono