この1月25日で、大場政夫が死んで丸40年となる。
現役の世界王者が愛車を運転中、高速道路でトラックに激突死するという痛ましい出来事は当時、日本中に衝撃を与えたものだった。
その3週間前にはタイの“稲妻小僧”チャチャイ・チオノイと死闘の末、12R逆転KO勝ちで世界フライ級王座5度目の防衛に成功したばかりだった。事故は試合の後遺症のせいではという説もあったが、これはどうか。相手のパンチを一瞬で見切る技を磨くボクサーには、過信からそれと自覚せずに高速で車を走らせる者も珍しくない。大場もそのひとりだったのではないか。
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photograph by NIKKAN SPORTS