史上稀に見る混戦になってきた今年のセ・リーグ。
90試合以上を消化した時点で上位チームが3.5ゲーム差以内にひしめいているのは'73年以来、38年振りのこと。ヤクルトが8月に7勝15敗と失速したことが原因だが、下位に沈みそうで沈まなかったのが阪神だ。抑えの藤川球児に繋ぐ中継ぎ陣の踏ん張りが大きい。その中心にいたのが、右の小林宏、左の榎田大樹、二人の新加入組だった。
なかでも新人の榎田は、開幕5試合目の中日戦で一軍デビューすると、切れのいいスライダーと内角をつく大胆な投球で、首脳陣の信頼を勝ち取った。一時は“先発で”と言う声も上がったが「中継ぎに絶対に必要な存在」という久保康生投手コーチの考えもあり、藤川へと繋ぐ勝ちパターンを任されるようになった。
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photograph by NIKKAN SPORTS