折り返し地点にあるJ1で、柏レイソルの躍進が目立つ。大震災の影響か、今季は鹿島アントラーズ、名古屋グランパス、ガンバ大阪といった強豪が出遅れた。では柏の進撃は、「鬼の居ぬ間」で終わるようなものなのか――。
昇格チームがJ1を席巻するというのは、実は珍しいことではない。'09年にはサンフレッチェ広島が、'10年にはセレッソ大阪が、ACL圏内に食い込んだ。広島、C大阪、そして今季の柏には、攻撃的な試合運びと外国人監督という、ふたつの共通項が存在する。
彼らは降格したことを逆手に取った。J1の下位に長くいると、目先の勝ち点を取ることで手一杯になり、冒険はできなくなる。だがJ2に降格の恐怖はなく、独走すれば様々な実験ができる。昨季の柏も前半戦は手堅い試合をしていたが、独走態勢に入った後半戦はパスをつなぎにつないで敵を振り回す、今季の雛形となるようなプレーを繰り広げていた。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Masahiro Ura