中央競馬は、被災地福島の開催中止をいち早く決め、皐月賞を含む中山の開催についても安全確保が難しいことを理由に中止とした。しかし西日本地区の開催は震災の翌週から「被災地支援競馬」として行なう積極策を選択。内部でも賛否両論割れたそうだから、非常に難しい判断ではあったはずだ。馬券の売り上げから一定の割合の金額を義援金として被災地に拠出する「復興競馬」とするのが望ましかったわけだが、それには法的手続きが必要で3カ月ほどの時間がかかるのだという。堅苦しいものだ。
競馬の根幹を成すクラシックレースだって、「すべて中止にならなくてよかった」という関係者の安堵はまさに本音。この国難のさなかだけにどう開催すべきかは情勢次第で今後も柔軟に考えなければいけない。
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photograph by Kiichi Yamamoto