『エスキモーに氷を売る』というタイトルのビジネス本がある。著者はジョン・スポールストラ。マイアミ・ヒートのヘッドコーチ、エリック・スポールストラの父である。NBAチームのマーケティング等で実績を上げ、ビジネス本も多く出版しているやり手のマーケティングマンだ。本の副題には「魅力のない商品を、いかにセールスするか」とある。氷に囲まれたエスキモーの人たちにとって、氷はそれほど魅力的な商品ではないが、やり方によっては売り込むことも可能、ということを書いた本だ。
今エリックが直面しているのも、まさに「エスキモーに氷を売る」のと同じぐらい難しいことだ。この夏、レブロン・ジェイムスとクリス・ボッシュのヒート移籍で3人のスーパースター(ジェイムス、ドウェイン・ウェイド、ボッシュ)が結集すると、人々は「このスーパーチームを率いるのはスポールストラには荷が重い。パット・ライリー(現球団社長)が自らヘッドコーチになるに違いない」と噂し始めた。
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photograph by NBAE/Getty Images