'09年、セ・リーグ新人王を獲得した松本哲也は、父親の全司さんから、常々言われる言葉があると言う。「体の小さな選手が結果を残すには、明るさ、体のキレが必要だ」。自身も小柄ながらラグビー日本代表候補になった選手だけに、その言葉には説得力がある。
父の教え通り、昨シーズンは持ち前の俊足とシュアなバッティングを披露。2番打者として、27犠打を記録し、巨人の7年ぶりの日本一に大きく貢献したのである。いつも全力でプレーする姿に、小気味の良さを感じたものだ。
新人王の評価にも満足せず、もっと上のステージを目指す。
イースタンでの活躍が認められ抜擢されたのは昨季序盤のこと。WBC代表監督を務めていた原辰徳が、代行で指揮を執った伊原春樹ヘッドコーチに「使ってみてくれ」と勧めたと聞く。快足を生かした守備と進塁打を狙うバッティングが、伊原好みだったことも幸いしたのかもしれない。オープン戦での出場機会も次第に増え、原がチームに戻った時には、定位置をしっかりと掴んでいたのである。
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photograph by Naoya Sanuki