ベンフィカ好調の理由はルイ・コスタにあり――。
先日、取材で訪れたリスボンでこんな声を耳にした。
2008年に現役引退した元ポルトガル代表MFは現在、古巣ベンフィカのスポーツ・ディレクターを務めている。
エンジ色のタイが映えるスーツ姿。憎めない笑顔は現役時代と変わらない。
「この仕事には大きな責任が伴う。技術の高い選手の揃ったコンパクトなチームを作りたい」
アイマール獲得に表れるルイ・コスタの慧眼。
引退後、すぐに同職に就任すると、ルイ・コスタは自らの色を出していく。
なかでもパブロ・アイマールの獲得は彼の眼力と熱意が表れたものだった。
“ピークは過ぎた”といわれ、サラゴサでくすぶっていたアイマールの獲得にはクラブ内で反対意見も多かった。しかし、ルイ・コスタは「アイマールは現代サッカーに残る最後の10番だ」と反対を撥ねのけ、クラブのビエイラ会長を説得。650万ユーロの移籍金の捻出に成功している。
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photograph by Getty Images