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石川遼が越えられない「125位」の壁。
米ツアーのシード権を手にするには? 

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雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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posted2011/02/19 08:00

石川遼が越えられない「125位」の壁。米ツアーのシード権を手にするには?<Number Web> photograph by KYODO

成田空港で米国出発前に記者会見に応じる石川遼。今季はノーザントラスト・オープンが米ツアーの初戦となった

 石川遼の新シーズンの戦いが今年もカリフォルニアから始まった。3年連続の出場となる米ツアーのノーザントラスト・オープンである。

 年頭から目標に掲げているように米ツアーで、そしてマスターズで優勝争いができるか否かというのが最大の焦点になるわけだが、新シーズンの幕開けとともにもう一つの“裏テーマ”も同時に始まった。

 それは賞金ランク125位を目指す戦いである。

 米ツアーでは同ランク以内の選手に翌年のシード権が与えられ、米ツアーにメンバー登録をしていない石川のような選手でも同様の権利を手にすることができる。日本では賞金王を争う男が米国で目指すのは125位。ハードルが低いようにも思われるかもしれないが、これは十分に難題である。

 推薦などを受けて日本からスポット参戦する選手は出場試合数が限定されるため、米ツアーの選手の半分以下の試合数でシードラインに到達しなければならない。

 ちなみに昨年の125位の選手は78万6977ドル。石川の2010年の米ツアー賞金額は33万6430ドル(WGCの賞金を含む)。同じように米ツアーのシードを意識していた池田勇太も26万3713ドル止まりに終わった。日本を代表する2人がいずれも遠く及ばなかったのである。

石川のロールモデルはスポット参戦を重ねた丸山茂樹だ。

 昨年10月、米ツアー出場が一段階したところで石川は落胆を込めて米国での戦いを振り返っていた。

「今年もかすかな望みをかけて最後の最後まで挑戦したけど、フォールシリーズ(シード権を争う選手が主に出場する米ツアーの終盤数試合)に出ても今のゴルフじゃ絶対に無理だと思った。もし125位以内に入れたら、米ツアー参戦はその時の自分が決めること。また来年もダメかもしれないし、その次もダメだと思わされるかもしれない。とりあえず今年は全然ダメだなという感じでした」

 米ツアーの出場権を得るには予選会に参加する方法もあるが、最終予選会は毎年12月に開催されている。日本ツアーはシーズン大詰めを迎えており、この時期に日本を離れる影響の大きさを考えると石川にとっては難しい選択肢といえる。今田竜二は米下部ツアーのネイションワイドツアーで賞金ランク上位に入ってレギュラーツアーのシード権を手にしたが、これも日本を主戦場にする石川には現実的ではない。

 過去に「125位以内」を達成した選手は丸山茂樹がいる。'99年にスポット参戦を繰り返し、WGC2試合での好成績もあってシード権を獲得した。これを契機に米ツアーに羽ばたき、日本人最多となる米ツアー3勝の活躍を見せてきた。やはり石川にとっても望ましいステップアップの形は丸山式であろう。

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