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「初めて、演技をするのが怖い」中井亜美18歳がフリー直後に涙…異変に気付いたコーチ「苦しかったんだろうな」GPフランス大会2連覇の“知られざる舞台裏”
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田村明子Akiko Tamura
photograph byGetty Images
posted2026/10/31 11:03
笑顔でフランス大会フリーの演技を行う中井亜美(18歳)
「お母さんに連絡して全く自信が持てないとか言ったら、『もう壁にぶち当たるぐらいの吹っ切った気持ちでいた方がいい』って言われた。そこで頑張らないとって思ったし、背負うものもないし、と思えて。そこから結構吹っ切れた感情で6分間(ウォームアップ)も少し迷いはあったんですけど、だいぶ公式練習の時よりも吹っ切れたなっていう風に思ってます」
18歳の中井にとって、今シーズンはまだシニア2年目だ。ミラノ五輪で銅メダルを手にして大きな注目を浴びた昨シーズン、彼女の飛躍のきっかけとなったのは他でもない、ちょうど1年前に開催されたこの大会だった。シニアデビューで坂本花織を抑えてサプライズの初優勝を果たしたが、今回は優勝候補というプレッシャーを背負っての挑戦だった。
「彼女が終わってきた時に、珍しく泣いてたんで、たぶん苦しかったんだろうなっていうのはわかっていました」フリー後、取材に応じた中庭健介コーチは、そう語り始めた。
「改めて彼女の強さを見せてもらった」
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「去年と全く同じ試合なんですけど、おかれている立場が全く違う。順位とか内容は気にせずに、と言葉では言ってるけれど、それなりの立場になっている選手なので、(おそらく)自分の中では思うところがあって、ショートがうまくいかなかった。フリーはよりプレッシャーがかかった中、これぐらいの演技をやってのけるというのは……改めて彼女の強さを見せてもらった試合になりました」
2021年の春から中井を指導してきた中庭コーチは、落ちついた口調でそう語った。まだ高校生とは思えない、彼女のこの本番度胸の強さというのはどこから来るのか。
「うーん、答えがあるんだったら僕も知りたいんですけど、でも本当にいるんですよ。そういう人って」と中庭コーチは苦笑した。
中井本人に改めて、フリーをノーミスで滑り切ることができた理由を聞いてみた。
「今回は本当に、ここまでできると思っていなくて。けど本当に(自分を)信じてあげることしかできなかったですし、最後は。今まで(練習で)やってきたものもちゃんと……ノーミスの回数も多かったですし、ちゃんとできていたことが、こういう時に出るのかなって思っています」
中井のGP2戦目は、3週間後にワシントン州エヴァレットで開催されるスケートアメリカだ。ここの結果でGPファイナル進出が決定する。



