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大学生3人を殺害したヒグマ「毛は逆立ち、よだれが糸を引いていた」事件の生存者(87歳)が直前に感じた“異変”「我々を待っていたように見えた」
text by

伊藤秀倫Hidenori Ito
photograph byJIJI PRESS
posted2026/10/28 11:03
エゾヒグマ(画像はイメージです)
「もうこれダメだな、と思ったら、ちょうど下山コースの途中に大きな岩があったんです。“あの岩に上れっ!”と夢中で上りました」
高さは2メートルほど、横から見るとまるで帽子のように上部が平らになっている岩だったという。
「岩の上は5人が登れるだけの広さがありました。そこで下山ルートを降りてきたクマと“にらめっこ”になりました」
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時間にして3分ほど経った頃、クマが動き出す。姿勢を低くして、うなりながら、岩に手をかける。その毛は逆立ち、よだれが糸を引いていたという。
次の瞬間――。
「クマは5人の間を割るように、飛び掛かってきました。無我夢中で身をかわすと、勢い余ったクマはそのまま反対側の斜面を転がり落ちていった。本当に素早い動きで、今思い出してもよくかわせたな、と思います」
岩から飛び降り…九死に一生の“壮絶な瞬間”
クマはすぐに体勢を立て直すと、再び向かってきた。
「それを見て、“これはヤバい”と、みんなで飛び降りた。キスリングを先に落として、逃げるときに拾おうと思いました」
それぞれ岩の左右に2人と3人に分かれて飛び降りた後、岩をまわりこむようにして再び5人で合流したが荷物を拾う余裕はない。
なおもクマはしつこく追ってくる。
すると、メンバーの1人がハイマツに足をとられて転んでしまった。

