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ドラフト戦線に異変…有望高校生がメジャーでもプロ野球でもなく“浜松の社会人チーム”に進んでいた「まるでプロの環境」「スカウトうまい」ヤマハの謎を追う
posted2026/10/21 11:00
今春、社会人野球・ヤマハに進んだ芹澤大地
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井上幸太Kota Inoue
photograph by
Kota Inoue
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静岡県は浜松駅から車で約30分。カーナビが示した河川敷に面した道路からは、グラウンドだけでなく、立派な室内練習場の外観も目に入った。思わず「プロ野球球団のファーム施設」と勘違いしそうになる施設は、社会人野球の強豪・ヤマハの活動拠点である。
「まるでプロ」ヤマハ野球部とは?
コーポレートカラーである紫色のポールに高いネットが張り巡らされ、整備が行き届いた内野の黒土と、外野の人工芝の緑のコントラストが美しい専用グラウンド。内野以上の広大なスペースと高い天井を有し、屋内の圧迫感を忘れさせる室内練習場。好選手たちが力を伸ばすに足る充実の設備は、会社が持つ野球部への理解と期待をありありと感じさせた。
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ヤマハは世界的な音響メーカーとして名高い大手企業である。野球部は1958年に、創業時の社名を冠した「日本楽器野球部」として創部。社会人野球最大の大会である都市対抗野球大会には46度出場し、3度の優勝を誇る。昨年は都市対抗と並ぶ二大大会とされる日本選手権で2016年以来、2度目の頂点に立っている。
今年の都市対抗出場は逃したものの、13人もの所属選手が、予選で敗退したチームの選手が同地区の出場チームに大会限定で加わる「補強選手」に選ばれた。ドラフト視点でも、今年はWBCブラジル代表に選出され、大会での好投が話題となった沢山優介を筆頭に、4選手が候補に挙がる。
パナソニックは休部…社会人野球の苦境
豪華な設備を目にすると忘れそうになるが、昨今の社会人野球を取り巻く環境は明るいとは言えない。最盛期とされる1960年代には、企業チーム数が200を超えていたが、1990年代に大幅に減少し、現在は約90チームとなっている。昨年12月に、パナソニックが2026年シーズン限りでの野球部休部を発表し、大きな衝撃を与えたのは記憶に新しいところだ。

