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「単純に比較できないですが」サッカー五輪パリ&ロス世代の“リアルな環境差”「高卒すぐ欧州へ」「アジア大会があったから、と」大岩剛監督が語る 

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佐藤景

佐藤景Kei Sato

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photograph byMutsu Kawamori

posted2026/09/16 11:02

「単純に比較できないですが」サッカー五輪パリ&ロス世代の“リアルな環境差”「高卒すぐ欧州へ」「アジア大会があったから、と」大岩剛監督が語る<Number Web> photograph by Mutsu Kawamori

パリ五輪スペイン戦後、涙にくれる藤田譲瑠チマを抱き寄せる大岩剛監督。LA世代も含めた2つの五輪世代をどう見ているか

 メダルを獲得した3カ国(スペイン、フランス、モロッコ)はいずれもOAを活用していたのに対し、日本は23歳以下の選手のみで挑んでベスト8で敗退した。あの経験を経て、指揮官の考え方に変化はあったのだろうか。

「そんなに変わってはいないですね。パリのときもそうでしたけど、可能であればオーバーエイジを使ってでも上を目指したいという思いはあります。ただ、これは呼べる・呼べないの問題があったり、ポジティブなことばかりではないのも事実です。過去の経験からメリットやデメリットの情報が我々の手元にはあります。それを秤にかけた上で、使える・使えないも含めての判断になる。パリのときは準備や調整はしていましたが、様々な事情から最終的に使いませんでした。結果として優勝や上位に進めなかったけれど、その都度チームにとって何が一番なのかをジャッジしてきたつもりです。だから今の時点でも考え方はニュートラル。ただし、次のロス五輪最終予選(次回のAFC U-23アジアカップ)は日本開催が決まっていますし、状況が変われば選手のチョイスも変わってくるかもしれません」

育成か勝利か、五輪代表のジレンマ

 仮にOAを加えるなら、単に年齢が上というだけではなく、五輪世代が納得するA代表レギュラークラスであることが条件だと指揮官は以前から話していた。OA問題は、育成と勝利という相反する課題を突きつけられる五輪代表ならではの難しさが表れる部分と言えるのかもしれない。

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「結果を求めることと、成長を促すこと。これはなかなか一緒にならないというか、相反する部分が昔からあります。特にこの年代でそれを一つにするためには、色々なものを巻き込んで進めなければなりません。例えばパリ五輪で優勝したスペインは、各クラブが全面的に協力するルールが明確にあります。Jリーグも非常に協力してくれていますが、1チームから送り出す人数に制限もあるため、国として全員の足並みが完全に揃うかと言えば、まだ難しい側面もある。さらにワールドカップなどとは違って、前回は16カ国、今回は12カ国と大会ごとにレギュレーションも変わりますし、国によってバックアップ体制も全く異なるわけです」

サッカー界の常識が通用しない五輪

 こうした環境や規定の違いに加え、五輪やアジア大会特有の登録ルールもまた、現場に重いタスクを課す。

【次ページ】 「ロス五輪に繋がる大会にしたい」

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