野ボール横丁BACK NUMBER

「攻略の糸口が見つからない」福島の常勝軍団・聖光学院の5連覇を阻んだ背番号「17」…“敗軍の将”が語った「あの日」の誤算 

text by

中村計

中村計Kei Nakamura

PROFILE

photograph byJIJI PRESS

posted2026/08/29 11:01

「攻略の糸口が見つからない」福島の常勝軍団・聖光学院の5連覇を阻んだ背番号「17」…“敗軍の将”が語った「あの日」の誤算<Number Web> photograph by JIJI PRESS

聖光学院の5年連続夏の甲子園出場を阻んだ東日本大昌平のエース・照沼佑崇

「中学時代の僕は擦れていたんで。自分を壊してまで、あんな風に野球に打ち込むことはできないと思っていたんです。でも、高校に入ってからは、見え方がぜんぜん変わりました。否定の目線じゃなくて、尊敬の眼差し。そこまで野球に熱くなれるって、すごいな、って。育英はどちらかというと緩かったので。あそこだけ、軸が違うんです」

 軸が違う。その表現も、わかる気がした。

 だから、いつ、どこで、何が起きようとも聖光は聖光なのだ。

「気になるっちゃ、気になるからね」

ADVERTISEMENT

 バックネット裏のスタッフ小屋の中のテレビでは、甲子園の1回戦が流れていた。私が取材に来ているからだろうか、音はミュートになっていた。

 監督の斎藤智也は話しつつ、時折、テレビの方に目をやる。

「まあ、気になるっちゃ、気になるからね。テレビの真正面に座って、さあ、いよいよ始まるぞ、っていう見方はしないけど、今は、3年生の進路の関係で、電話が多いから。電話を待ちつつ、ついでに観るみたいな感じかな」

 福島大会の決勝は、聖光を破った東日大昌平がその勢いのまま学法石川に10―7で勝利し、初となる甲子園への切符を手にした。

 その試合も斎藤はテレビで観ていたという。

【次ページ】 自信が裏目に……

BACK 1 2 3 4 NEXT
#斎藤智也
#照沼佑崇
#仙台育英高校
#東日本国際大昌平高校
#聖光学院高校
#横山博英
#佐々木順一朗
#白樺学園高校
#青森山田高校
#横山孝侑
#十文字陽生

高校野球の前後の記事

ページトップ