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「言い訳にはならない」NFLで“日本人初得点”の快挙でも…レイダース・松澤寛政に“笑顔なき理由” なぜ「難しくない」はずのキックが決まらなかった?
text by

北川直樹Naoki Kitagawa
photograph byNaoki Kitagawa
posted2026/08/26 17:03
プレシーズンも含めて日本人選手初となるNFLでの得点を記録したレイダースのキッカー・松澤寛政
ひとつは、3本ともボールが右にそれていたことだ。成功した1本目も、実はやや右にそれながらポストの間を抜けている。外した2本も、高さは十分だった。方向だけが、同じ側に狂い続けていた。
中継のカメラ位置からは判別しにくいが、横から見ているとそれははっきりと分かる。そして、このズレは第2戦に始まったものではない。第1戦で松澤が外した38ヤードのFGは、右のアップライトに当たっている。2試合で蹴った4本が、すべて同じ側へ流れたことになる。
もうひとつは、試合前の練習では、そのズレが見えなかったことだ。素振りから始まり、フィールドを横向きに使った軽めのキック、助走をつけずに体をダイナミックに使って蹴り込む動き。FGは30ヤード程度から60ヤードオーバーまで、入念に蹴り込んで感覚を確かめていた。
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距離を出す力に不安はない。競争相手であるマット・ゲイと談笑し、テキサンズのキッカーたちとも言葉を交わしていた。硬さは見えなかった。
練習では出なかった“ズレ”…ナゼ本番で?
練習では出ないズレが、本番の3本には出た。それは、カレッジとNFLの違いなのだろうか。
同じアメリカンフットボールと言っても、カレッジとNFLの間には、変数がいくつもある。
スナップからキックまでに許される時間は、カレッジと同じではない。ホルダーとの相性もある。ボールの置き方、傾き、回転の合わせ方は、組む相手によって変わる。そこにはコミュニケーションと練習の積み重ねが要る。ハワイ大時代のホルダーとは、当然ながら別の人間だ。
スナッパーを含めた3人の呼吸を、短い期間で作らなければならない。

