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「(私たち)引退したんだっけ?」りくりゅう“異例のアイスショー”はなぜ画期的だった?「世界的にも珍しい試み」打ち破った“フィギュア界の通例”

posted2026/08/05 17:00

 
「(私たち)引退したんだっけ?」りくりゅう“異例のアイスショー”はなぜ画期的だった?「世界的にも珍しい試み」打ち破った“フィギュア界の通例”<Number Web> photograph by Asami Enomoto

のべ1万8000人を動員し大きな反響を生んだりくりゅうアイスショー「THE DESTINY」

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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Asami Enomoto

 8月2日の千秋楽を終えたあと、観客席に、リンクに、これ以上はない笑顔が広がった。その笑顔は、フィギュアスケート・ペアの三浦璃来/木原龍一がプロデュースするアイスショー「THE DESTINY」の成功を象徴していた。

 東京辰巳アイスアリーナを会場に、開幕したのは7月31日。3日間計4公演のチケットは完売。のべ入場者数は1万8000人に上った。その数字も、成功を裏付ける。

 何よりも、新たな試みでの成功であることに、大きな意味がある。ペアとアイスダンスに特化したアイスショーであるということだ。

木原「形にできるのかな…」

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 従来のアイスショーは、まずはシングルで活躍する、あるいは活躍したスケーターが中心であり、ペアやアイスダンスの選手が出演するとすれば、シングルの選手たちの間に加わる形であった。集客という点から、どうしてもシングルで活躍した選手が軸となるのが通例だった。

 それと異なる機軸を打ち出した根底には、打ち込んできた種目への愛着がある。三浦は開幕を前にこう語っている。

「このアイスショーはペアとアイスダンスの魅力をたくさんの方に伝えたいと思って作らせていただきました」

 木原はこのように語っている。

「自分たちがカップル系のペア、アイスダンスの素晴らしさを、もっともっとスケートを知らない皆様にもお届けしたいという思いから、このアイスショーをプロデュースさせていただきました」

 前例がないからこそ、不安もあっただろう。終演後、木原が「形にすることができるのかなと思う気持ちが強かったんですけど」と語ったことからもうかがえる。

 それを打破し、成功させたいという意気込みは、ショー全体にあふれていた。

【次ページ】 参加スケーター側にも“強い思い”があった

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