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「じつは相撲部屋からスカウトも…」男子バレー清水邦広の母が語る“ご縁に恵まれた”バレーボール人生「ヤンチャだった中学時代の“眉毛事件”」
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田中夕子Yuko Tanaka
photograph byR/OSAKA BLUTEON
posted2026/07/17 11:06
現役を引退し、来季から大阪ブルテオンのコーチに就任する清水邦広(39歳)。バレーボールへと導いた母が息子との思い出を振り返った
「本当は5年生にならないとクラブには入れないんです。だけど、自分から主張することのない邦広が『バレーがやりたい』と言っている今を逃したくなかった。校長先生には1年待てば入れると言われましたが、『それじゃあ遅い。今、あの子がやりたいと言っている気持ちを私は尊重してあげたい』とお願いしたんです。校長先生が『特別扱いはできないけど、クラスメイトに聞いてあげる』と言って、邦広の他にもやりたい子がいたのでクラブに入ることができた。小さいころはソフトボールもしていて、そこでも『邦広が投げる球は先生じゃないと捕れんから、野球選手にしたらええ』と言われたこともあるんですけど、私はバレーをやってほしかった。これがチャンスだと思って、一生懸命お願いしたんです」
邦広が、バレーボール人生を歩めることになったのは、母の熱意のおかげでもあった。
世界が一気に広がったのは、美山中学校に入学してからだ。
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野球の才能だけでなく、中学時代には本格的に相撲部屋からスカウトを受けたこともあるが、清水が生まれ育った街はもともとバレーボールが盛んな地域だった。バレーボール選手を目指していたという監督のもと、技術を学ぶだけでなく、県を飛び出して他県の強豪チームとの練習試合や交流の機会にも恵まれ、才能は順調に開花していった。
ただ、実は当時、異なる道に進みかねない出来事もあった。
母も怒った“眉毛事件”
引っ込み思案の幼少期とは異なり、中学時代の邦広は少々ヤンチャだった。ただ、仲間と悪さをしても、3年生になる頃には身長180センチを超えていた大きな邦広がいつも怒られた。特にバレー部の顧問からは事あるごとに叱られた。
邦広自身も「めちゃくちゃよく覚えている」と苦笑いするのが、朝礼での“眉毛事件”だ。
「何だ、この眉毛は!」
全校生徒が集まる体育館での朝礼を終えると、呼び出された。
その前日、床屋の店主に「今の流行りだから」と眉毛を細くされた。自身の意志ではなかったが、文句をつけることなど当然できない邦広はそのまま登校。周りの生徒たちも引くほどの剣幕で怒られた。
この一件に、顧問の先生以上に怒ったのが母だった。同級生の親から「邦広くん、ずいぶん怒られていたよ」と報告を受けた香代子さんは、先生と保護者との食事の席で場が和んだところで顧問にチクリと釘を刺した。
「先生、床屋さんが勝手に短くしただけなのに、理由も聞かないで怒るなんて、先生にも非がありますよ。あれだけ怒られて、頑張っているバレーボールも嫌いになっていたかもしれない。そうなったら、どう責任取ってくれるの?」
先生に面目ないと謝罪された、と母は懐かしそうに笑った。

