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体重は渡米後に激増でも「これ以上はどうにも…」なぜ「日本人はNFLに行けないのか」問題…“兄妹は全米王者”の超アスリートに先駆者が語った「意外な理由」 

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北川直樹

北川直樹Naoki Kitagawa

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photograph by本人提供

posted2026/07/07 11:02

体重は渡米後に激増でも「これ以上はどうにも…」なぜ「日本人はNFLに行けないのか」問題…“兄妹は全米王者”の超アスリートに先駆者が語った「意外な理由」<Number Web> photograph by 本人提供

現在、米NCAA1部のラマー大学でラインバッカーとして活躍する吉川大紀。夢舞台のNFLに向けて「足りないもの」とは何なのか

 ロッカールームから人が消えることにも、吉川は早い段階で気づいた。

 練習中に「お前、帰っていいよ」と言われる選手がいる。翌日にはそのロッカーが空になっている。いわゆる“カット”というやつだ。

「何も言わずにいなくなる人もいました。本当にやっている側から見ていても、緊張感が毎日、張り詰めていました」

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 そんな厳しい状況の中で、吉川はトライアウトに生き残った。1年目は主にスペシャルチームで出場したが、コンタクトのインパクトに苦労した。日本では止められていたはずの相手が、止まらない。当たった瞬間、自分が弾きとばされる感覚があった。プレーのスピードもまるで違った。

「英語は問題ないレベルでしたが、それでも聞き取れずに間違うこと、理解できないこともありました。そのままプレーして、チームメイトやコーチに罵声を浴びせられたこともあります。わからないことを主張するのも必要なんです」

 プレーだけではなく、スタンスや姿勢を身につけることも急務だった。2024年に渡米して最初の春、ポジションコーチとのミーティングで、吉川は最初の「壁」を指摘される。

「お前は、失敗を怖がりすぎている」

 失敗しないと成功はしない。失敗から学ぶことがないと、試合では成功しない。安全な選択肢を取るな。ギャップ(※ボールキャリアーが走ってくるコース)が見えたら思い切り刺しに行け。アクションをした結果として、初めて成功も失敗もある。たとえサインを間違えても、タックルすればOKなんだ。

「逃げる選択肢を取るな」

 結局2024年のシーズン、吉川は11試合に出場した。テキサス大学リオグランデバレー校戦では、守備の花形プレーであるQBサックも記録。翌2025年には、インサイドLBへのコンバートも告げられた。中央に位置するLBとして、ディフェンス全体に指示を出す立場になった。

吉川が感じた「どうにもならない」ワケ

 数字の上では、伸びてきていた。それでも大学3年目を迎えた2026年の春、東京に一時帰国した吉川は、河口正史(JPEC代表)さんのジムで本音を漏らした。

「ラマーで“1.5軍”までは行けました。でも、これ以上はどうにもならない……」

 1.5軍とは、「スタメンではないが、ローテーションでほぼ1本目の選手と同等の出場機会を得られる」順列のことを指す。ここまで上り詰めたところで、大きな壁にぶつかった。

【次ページ】 筋力ではない「本場の選手との差」とは?

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