欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「日本代表…軽視など許されない」W杯初戦で激突オランダ代表監督が語り尽くす…森保ジャパン、オレンジ軍団の立ち位置「現実的な見方をするべきだ」
text by

アルトゥル・レナールArthur Renard
photograph bySoccrates Images/Getty Images,Kiichi Matsumoto
posted2026/06/10 06:03
オランダ代表のクーマン監督。オレンジ軍団を率いる指揮官が、森保ジャパンを含めたW杯について語り尽くした
時には、例えばプレミアリーグ移籍のように、国外でのステップアップを焦り過ぎる若手がいるようにさえ思える。国外移籍のタイミングを見極めることは簡単ではないにしても、オランダには、若い選手を試合で使いながら磨くことのできるリーグがあり、大抵の場合、国外に飛び出す選手よりも早く、トップデビューの機会も訪れるものなんだ。
オランダは、選手層の厚さや可能性の多さで勝る、より大きな国々と競い合う立場にある。オランダ人の1人として、サッカー界における母国の立ち位置を誇りに思っているよ。W杯決勝では1974年と78年の2大会連続、そして2010年のスペイン戦でも敗れた過去は承知している。準決勝で敗れた1998年も、決勝進出には迫った。オランダのような国にとっては、ファイナリストとなるだけでも、1つの成果だと思える。我々は毎回のように『優勝しなければ』と思ってしまいがちだが、選手層にも繋がる国としての規模を念頭に置いて、現実的な見方をするべきだとも感じている」
94年W杯の経験が語る北中米大会の現実
――北中米大会そのものについて、意見を聞かせてください。移動距離が長く、時差もある3カ国開催は、サッカーとビジネス、どちらによりメリットがあると思われますか?
ADVERTISEMENT
「今や、サッカーはビジネスでもある。30年前とは状況が違う。1994年のアメリカ大会を選手として経験しているが、ベースキャンプはフロリダで、初戦がワシントンD.C.だった後は、3試合続けて(フロリダ州)オーランドでの試合だった。その1つが昼過ぎのキックオフで、とにかく暑かったことを覚えている。その経験は、現役の代表選手たちにも伝えてある。自分たちに出来る暑さ対策について話をした。
だが当時は医療面にしても、データ活用にしても(スポーツ科学の範疇において)今では当たり前になっている環境が存在しなかったことも事実だ。今の選手たちには、より良い準備が可能。同じアメリカでの開催でも、94年大会との前向きな違いだと言える。異なる環境への適応が必要である点と、移動距離の長さは変わらないにしても。
タフなF組…日本は軽視するなど許されない
――オランダがW杯で戦うグループFには、どのような印象を抱いていますか?

