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獅子の遺伝子BACK NUMBER
〈単独首位〉西武・石井一成「自分がこれほど必要とされているんだ…」明かしたFA移籍の理由「出るとなると勇気が必要でした」日本ハムへの感謝と葛藤
text by

市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byJIJI PRESS
posted2026/05/18 11:04
好調ライオンズの新戦力・石井一成選手が新天地を選んだ思いを明かした
「おそらく桑原選手と同じような資料だと思います。本当に必要としてくださっているのを感じました。もちろん、もともと在籍している他の選手との競争にはなりますが、自分がこれほど必要とされているんだ、と思えたことが一番、選手としてはうれしかった。野球人生は長くないことを考えると『新しい自分を見つけたい』『挑戦したい』と素直に思いました」
決断を後押しした西武の“マル秘資料”
提示された資料には、石井自身も知らなかった成績や数字が並んでいたそうだ。「あたかも自分がすごい名選手のような気持ちにさせてくれる資料でした」と笑う。
FA宣言というのは自分の評価を冷静に判断できる場でもあると石井は言う。石井の場合は2024年に一度、権利を取得したが、その際には1年間チームに残留することを選んだ。昨年、FA権の行使を決めたのは自分がどういう選手なのか、どう評価されているのか、周囲の客観的な意見を聞きたかったという理由もあるという。
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「一度は行使させてもらって、じっくりファイターズや他のチームの話を聞きたいと思いました。自分が必要とされているかもわからない状況で行使するので、それを確認できるいい機会だとも思いました」
ライオンズがFA宣言した選手を獲得するのは2015年のオフ以来実に10年ぶりで、桑原に続き5人目となる。それだけ球団は近年の打撃成績に危機感を抱き、強化に本気だったといえる。そんななかの加入とあれば当然、ファンや球団関係者の石井への期待は大きく膨らむ。
「ファンの方に歓迎していただいているのは、かなり伝わっています。めちゃくちゃ応援していただいているのは伝わってきています」
愛着あるファイターズへの思い
照れくさそうな笑顔で語る一方、ファイターズ時代のファンを思うと複雑な思いもある。
「FA宣言をした直後、札幌でトークショーに参加させてもらう機会があったんです。そのときに『行かないで』とファンの方に言っていただいて、その言葉がとても嬉しかったですし、その声もあって迷いました。発表の前日、ぎりぎりまで悩んだのはそのファンの方たちの言葉を聞いたからです」

