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彩羽匠「10年間、負けずにやってきてよかった」女子プロレスの“苦境”を越えて…マーベラスが刻んだ歴史「日本武道館を目指します」長与千種が宣言
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2026/05/11 17:04
Sareeeを倒してマーベラス10周年記念大会のメインイベントを飾った彩羽匠。来年は日本武道館に進出する。5月5日、横浜BUNTAI
「そうです。私たちクラッシュが、あの懐かしい『東京爆発娘!』という歌を歌いながら、私がデビル選手と、相方の飛鳥がジャガー選手と死闘を繰り広げた場所です。私たちだって目指したいじゃないですか。8月8日、後楽園ホールやります。そこで満員にしたいです。これが私たちに課されている条件です。それが満員になったら日本武道館に行きます」
マーベラスが刻んできた10年間の歴史
長与は自分にも言い聞かせるように、ゆっくりと話した。
「志もすべて高いところにないと、プロレスってつまんなくなっちゃうんです。レスラーたちもつまらないレスラーになっちゃうんです。どうか日本武道館行きませんか。あの素晴らしい場所に、一緒に」
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「今日、5月5日。子供ちゃんもいっぱい見に来てくれたかな。どう映ったのかな。ウチ、まだいっぱいジュニアの女の子たちがいるんだ。一生懸命、練習している、一生懸命、体操もしている。いつかひょっとしたらプロレスラーになるかもしれない。今日2人(天羽瑠迦、早乙女聖)デビューしましたね。私が元気な間はたくさんの選手を残していこうと思います。今日、参加してくれたすべてのレスラーたちに感謝します。そして飛鳥よ。生涯の私のパートナーです」
長与は飛鳥をリングに招いた。クラッシュ・ギャルズという、40年以上前に“超えがたい壁”となった女子プロレスの遺産。長与が言った。
「さあ、スパーク・ラッシュ、歴史に並んでください。なかなか超えられるものじゃない。時代に並ぶことが大事なので」
10周年記念大会にはアジャ・コングもやってきて、6人タッグで長与とも戦った。スターダムからは星来芽依が古巣に帰ってきて、「マーベラスの西の横綱」桃野美桜とスピーディーな技を競った。マリーゴールドの岩谷麻優は負傷欠場中にもかかわらず凛の引退試合のためリングに立った。東京女子プロレスの山下実優は暁千華と戦った。海外からも多くの選手が参戦していた。女子に限らず、男子でも長与を慕いマーベラスでトライアウトを受けた選手たちが現在WWEやAEW、それぞれの母国で活躍している。


