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「なぜ井上尚弥にパンチが当たらないのか?」中谷潤人が痛感した"怪物の恐ろしさ"「当たった!と思っても…」「すぐに学習されてしまう」
posted2026/05/10 06:02
井上尚弥に敗れた中谷潤人。試合後に明かした本音とは
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Hideki Sugiyama
左眼窩底骨折を負いながら、最終ラウンドのゴングが鳴り止むと同時に、中谷潤人の顔に満面の笑みが広がった。
東京ドーム5万5000人の視線を一身に浴びた12ラウンズ。井上尚弥との死闘を終えた翌朝、傷だらけの顔で中谷はホテルのロビーに降りてきた。サインを求めるファンに応じながら、こう語った。
「多くの目が集中しているのを感じましたし、でもその中で、硬くならずに楽しんでできたことが、僕の宝物だな、と思うんです」
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その言葉が、すべてを物語っていた。
試合後、あらためて取材に応じた中谷は、世界最強との攻防を冷静かつ克明に振り返った。
「当たった! と思っても…」
師匠のルディ・エルナンデスから「自分のリズムで試合をつくれ」と指示されていたという。それゆえ、序盤から意図的に自分からは手を出さなかった。
「学習されないようにこちらからのアクションは少なくして、要所でフェイントをかける。それに(井上選手が)どう反応するかを見ていました」と証言する。
井上のステップの速さと反応の良さは、向き合った瞬間から際立っていた。しかしそれは同時に、中谷にとって「自分のボクシングをコントロールしやすかった」側面でもあったという。フェイントに反応してくれるから、駆け引きを楽しみやすくなった、と。
終盤にかけて中谷が井上を攻めるラウンドも見られた。だが同時に、中谷は「パンチがなかなか当たらない」とも感じていた。
「いろいろアイデアを実行していっても、すぐに学習されてしまう」
一度やった動きは、次には通用しない。連打で変化をつけても、井上はすぐさまタイミングを掴み返してくる。「当たった! と思っても、すぐ首でいなされたりとか」。その繰り返しだった。
11ラウンドには右アッパーを被弾し、左眼窩底を骨折。「骨が動いた感覚があった」と振り返る中谷は、視界がダブる中で最終ラウンドを戦い続けた。それでも笑みが浮かんだのは、「その日の僕、中谷潤人が出し切れた」という確かな手応えがあったからだ。
井上と対戦した感触、その手応えと本音は、インタビュー記事でさらに詳しく語られている。
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