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〈独自取材〉中谷潤人が証言「行け!とルディから指示が出た」井上尚弥と“激戦の内幕”…攻めた終盤、被弾した"衝撃の右アッパー"「視界がダブって…」
posted2026/05/09 17:00
井上尚弥に敗れた中谷潤人。試合後に明かした本音とは
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Takuya Sugiyama
試合後日、あらためて取材に応じた中谷潤人は、井上尚弥との攻防を静かに、しかし鮮明に振り返った。
静かな序盤。その戦略はシンプルだった。
師匠ルディ・エルナンデスからの指示は「自分がリズムを作れ」というもの。そのために中谷はまず動かなかった。井上サイドに、動きを学習されないよう自らのアクションを絞り、要所でフェイントをかけながら、井上の反応を観察した。
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「入ってきたところがチャンスだと思っていたので。そこはある程度は把握できました」
井上はパウンド・フォー・パウンド最強の王者である。
その怪物とリングで向き合って最初に何を感じたかという質問に中谷はこう語る。「ステップの速さですね。それから反応の良さ。ただ、それがこう、自分にとっては“よかった”と思ったところでもあるし」
「一つやった動きは、次は通用しづらくなる」
さらに、井上のスピード、パワーといった点についてはこうも話す。
「一番はスピード。それゆえのタイミングの絶妙さです。パワーは、一発のタイミングが重なれば脅威になるなという感覚はありましたけど、向き合ってる中では、“うわーっ!”となるような感じはあまりなかったです」
それでも、想定していた以上の“ある力”も井上から感じた。
「学習する力ですね。一つやった動きはもう次は通用しづらくなります。そこがすごかった」
中盤以降、ルディの指示が変わっていく。
「ちょっと近くに行け」「もう半歩、前に」
そして8ラウンドを境に「行け!」に転じた。
中谷は練習してきたことを実行する段階へと移行した。
攻勢に転じるなかで、10ラウンドにバッティングで出血。「あれはアクシデントなので…」と多くは語らない。
ドクターチェックの中断から再開後の攻めについては「いい流れが作れていたところだったのに、少し休ませてしまったなと思ったので。もう一度ぐっと流れを引き寄せるために」と話す。
だが、つづく11ラウンドにあの一発を受ける。
井上の強烈な右アッパーをまともに受けた瞬間、「骨が動く感覚があった」という。直後に相手を見ると、視界がダブっていた。
「そのあとに井上選手を見ると、視界がダブっていたので。これは、やったな……と」
骨折を抱えて迎えた最終ラウンド、中谷の頭にあったのは一つだけだった。
「倒しに行く、ってことだけでした」
12ラウンズを通じた駆け引きの全貌は、本編のインタビューで詳しく語られている。
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
