2025年M-1・連続インタビューBACK NUMBER
「吉本と非吉本の差が厳しくなっている」3年連続M-1決勝・ヤーレンズが語る、“事務所格差”「M-1決勝10組がオール吉本になる日」
text by

中村計Kei Nakamura
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/02/23 11:16
結成14年、3年連続でM-1決勝に出場したヤーレンズ。楢原真樹(ボケ担当、39歳、写真左)と出井隼之介(ツッコミ担当、38歳)
――ヤーレンズの場合、速くて、何を言っているのかわからなくなるのもおもしろいというのもありますもんね。
楢原 あんまりゆっくりになり過ぎてもよさが出ない気がするんですよ。ちょっとかかってるぐらいでちょうどいいかなという。じっくり聞かせたいタイプの漫才でもないんで。何かおもしろかったなぁ、ぐらいでいいというか。
――ヤーレンズの1本目のネタの点数は843点でした。2024年大会で審査員が9人制になってからの傾向を見ると、最終決戦に残れるか否かは、まさにこのあたりのラインが当落線上になるんですよね。前大会、トップバッターから連覇を達成した令和ロマンの点数が850点だったので、欲を言えば、あと何点か上積みしたかったですよね。
ADVERTISEMENT
楢原 令和ロマンと同じ850くらいはいきたかったですね。そこまで届かなかったので、これはちょっと厳しいかもと思いました。
――このあと、4番手のエバースが870点で突き抜け、5番手の真空ジェシカが844点で続きました。
出井 意外とあっさり抜かれていくもんだなと思いましたね。真空ジェシカとは1点差だったので、真空ジェシカが3位、自分たちが4位になったら悔やみきれないなと思っていたんですけど、結果的に(7番手の)たくろうと(8番手の)ドンデコルテが問答無用で抜き去っていったんで、まあ、しょうがないか、と。
「吉本と非吉本の差が厳しくなっている」
――今大会、最終3組に残ったのはエバース、たくろう、ドンデコルテで、オール吉本芸人でした。
楢原 年々、吉本と非吉本の力の差が出てきている気がしますね。非吉本勢ということでいうと、敗者復活組のカナメストーン(マセキ)は初出場ですけど、ストレートで決勝に進出した組は去年と一緒の顔ぶれじゃないですか。真空ジェシカ(人力舎)、ママタルト(サンミュージック)、そして僕ら。僕らはあと1年、真空もあと2年でM-1は卒業になる。非吉本の実力者は限られる一方で、吉本はどんどん新顔がでてくる。
出井 ファイナリスト10組、すべてが吉本になる日も近いと思いますよ。
楢原 ライブに出てると、それくらい力が離れてきているのを感じますね。非吉本はいろいろ考えなきゃいけないけど、考えてない気がするんですよね。
出井 お笑いのエリートコースって、ほぼ確立してるじゃないですか。大学お笑いで4年間やって、NSCに入って、主席に近い成績で卒業して、吉本の劇場に直で所属して。
楢原 本当に実力があるなら、吉本でトップになればいいだけの話なんですよ。
出井 今の時代、お笑い芸人を目指しているのに吉本以外の事務所に入る人って相当センスないですよ。よっぽどの身の程知らずか、とんでもない天才か。どっちかじゃないですか。
(写真=杉山ヒデキ)


