2025年M-1・連続インタビューBACK NUMBER
「(売れた後の)税金はこんなに払わなきゃいけないんだ…」ヤーレンズが明かす“M-1準優勝後の現実”「2024年は本当にしんどかった」
text by

中村計Kei Nakamura
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/02/23 11:14
結成14年、3年連続でM-1決勝に出場したヤーレンズ。楢原真樹(ボケ担当、39歳、写真左)と出井隼之介(ツッコミ担当、38歳)
出井 でも、最初に行ったときがいちばん嬉しかったですね。
楢原 呼ばれたの、最後だったしな。
出井 人生でいちばん嬉しかった瞬間じゃないですかね。
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楢原 あの瞬間、人生変わるの、確定しましたから。
「これぐらい税金を払わなきゃいけないんだ」
――変わりましたか?
出井 贅沢な悩みなんでしょうけど、2023年にM-1で準優勝して、そのあと、2024年は本当にしんどかったんです。というのも2度目のM-1は優勝しか考えてなかったのに、忙し過ぎてネタ合わせの時間がつくれなくて。気づいたら、今月、ぜんぜんネタ合わせしてねえな、って。で、仕事と仕事の合間に喫茶店に入ってやるみたいな。お陰で翌年は、このくらい仕事を入れてしまうとネタがつくれなくなるんだなとか、ペース配分がだいたいわかりました。変な話、税金の払い方もわかりました。これぐらい稼ぐとこれぐらい税金を払わなきゃいけなくなるんだ、と。
――言えないと思いますけど、だいたいどれぐらいですか?
出井 周りの芸人から「すごい持ってかれるよ」と言われていたので、気が気じゃなかったんです。ただ、そこは1年通してお金をもらうと、これくらい持って行かれるというのが肌感でわかったんで楽になりました。
楢原 税金って、年末調整のあとに返ってくるものという感覚だったんです。でも、この年になってようやく払うものだということがわかりましたね。
出井 人生、確実に変わりました。
「体がでかくなって、ダブルのスーツにした」
――細かな話ですけど、今大会の決勝はおそろいのスーツでしたね。濃紺の。
出井 AIにここ数年のM-1のセットを学習させて、どんな色のスーツが映えるかというのを出してもらったら、この色だったんです。前の2回は漫才コントで、ボケとツッコミが明確に分かれていたのでスーツの色も変えていたんですけど、今回はしゃべくり(漫才)で、僕もボケたりしながら2人でつくり上げる感じが強かったのでそろいのスーツにしたんです。そういう自己プロデュースみたいなのはけっこう考えてますね。見た目の印象でも、お客さんの心を誘導したいというか。
――出井さんがネクタイをするのも初めてですよね。
出井 ちょっと体がでかくなってきて、ダブルのスーツにしたので。だったらネクタイをした方がいいだろう、と。
楢原 でかくなったというか、太っただけです。デブになった。
出井 なんか、背中が広くなってきたんですよ。
(写真=杉山ヒデキ)


