伊藤大海の沢村賞選出は“2年連続該当なし”を回避か「200→180回、10→8完投」基準をさらに見直して、先発完投型にこだわらなくても

　今年の澤村榮治賞（沢村賞）は、日本ハムの伊藤大海に決まった。日本ハムからの受賞は2人目で、2007年のダルビッシュ有以来18年ぶり。

2007年のダルビッシュ　©Tamon Matsuzono

7つの選考基準＋QS比率も

　沢村賞は、両リーグで最も活躍した先発完投型投手に与えられる。まだ1リーグ時代の1947年に創設され、1950年に2リーグ分立後はセ・リーグの投手だけが対象だったが、1989年からはパ・リーグ投手も対象になった。

【今年までの選考基準】
登板試合数 - 25試合以上
完投試合数 - 10試合以上
勝利数 - 15勝以上
勝率 - 6割以上
投球回数 -200イニング以上
奪三振 - 150個以上
防御率 - 2.50以下

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　さらに2018年から、登板数に占める「7回以上で自責点3点以内の試合」の比率が加えられた。選考委員会はこれをQS（クオリティ・スタート）と称している。MLBのQS（6回以上で自責点3以内」だから、これよりも厳しい基準になっている。

2つ以上に該当した投手は14人

　今季、7つの選考基準に2つ以上該当した投手は、14人いた。○は該当、*は左投手。QS（％）は、QS登板数/登板数。

【3つ該当する投手 6人】
伊藤大海（日）○27登6完14勝196.2回
◯3.6％○195振 防率2.52
QS％74.1％（20/27）
*モイネロ（ソ）24登3完12勝167回
◯勝率80％○172振 ○防率1.46
QS％66.7％（16/24）
*宮城大弥（オ）23登0完7勝150.1回
○勝率70％○165振 ○防率2.39
QS％47.8％（11/23）
今井達也（西）24登5完10勝163.2回
○勝率66.7％○178振 ○防率1.92
QS％66.7％（16/24）
村上頌樹（神）○26登3完14勝175.1回
○勝率77.8％144振 ○防率2.10
QS％61.5％（16/26）
山﨑伊織（巨）○25登1完11勝156.1回
○勝率73.3％131振 ○防率2.07
QS％44％（11/25）

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