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「脳のスタミナ、めちゃくちゃ大事ですよ」井上尚弥がアフマダリエフ戦の前に語っていたこと「今回は12ラウンドをフルに戦うためのトレーニング」
posted2025/09/27 17:03
井上尚弥は駆け引きと技術でアフマダリエフの心を折った
text by

渋谷淳Jun Shibuya
photograph by
Takuya Sugiyama
苦しくなるほどの緊張感で始まった名古屋決戦は、ラウンドを追うごとに挑戦者の心が折られていく。そこには不世出の王者ならではの駆け引きや技術が詰まっていた。試合翌日、井上尚弥が披露してくれた前夜の完勝劇の裏側。
発売中のNumber1128号に掲載の[試合後独占インタビュー]井上尚弥「相手は何もできないと確信した」より内容を一部抜粋してお届けします。<全2回の後編/前編から続く>
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井上は今回、帝拳ジムのホープ4選手とスパーリングを重ねた。デビュー以来、初めてとなる帝拳ジムへの出げいこも実行した。井上がジムワークで最も重視しているのがスパーリングだ。そこには井上ならではの哲学がある。
絶対王者であり続けるためのオンリーワンの練習方法
――今回は帝拳ジムへの出げいこを予定しています。
「13年間、同じジムでやっていたらやっぱりマンネリ化するし、いま何が必要かを考えたとき、出げいこが一番かなと。よそのジムに行って、大橋ジムにいるのと同じ内容のスパーリングができるのか。帝拳の選手、トレーナー、会長が見ている中でやれば、いつもより精度の高いボクシングをしたいし、無駄なパンチをもらいたくないという気持ちもより強くなる。言ってみれば試合感覚でスパーリングができるかなと思っています」
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――井上選手はこれまで日本人のみならず、フィリピンやメキシコのパートナーと数多くスパーリングをしてきました。その際、パートナーに「こうあってほしい」と求めるものはありますか。
「ああしてくれ、こうしてくれとお願いすることはないです。だから今回もアフマダリエフに似せてくれとかはない。以前、ジャフェスリー・ラミドが気を使って対戦相手の真似をしてくれたんですけど、ラミド本来のいいボクシングじゃなくなってしまったので、やめてもらったことはあります。いつも通り普通にやってくれと」
――スパー後は映像を必ず確認していますね。撮影で工夫していることはありますか。

