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プロ野球PRESSBACK NUMBER
藤川球児監督のコメントは本当に“つまらない”のか? 阪神・佐藤輝明に苦言の岡田彰布と比較…「そこは自分の責任」発言に隠された“藤川の手腕”
text by

岡野誠Makoto Okano
photograph byHideki Sugiyama
posted2025/09/14 11:02
監督就任1年目で阪神をリーグ優勝に導いた藤川球児
成功・失敗も“変わらない”コメント
■4月5日 勝ち 4対3 巨人(東京ドーム) ※先制ホーマー含む1試合2発
――佐藤輝の活躍が大きかった。
「彼だけではなくてですね、全てのいろんな要素がかみ合ってああいうものが生まれますからね。チーム全体でまた勝てた今日だと思います」
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■4月17日 勝ち 7対5 ヤクルト(神宮) ※8回に逆転2ラン
――佐藤輝は好相性の神宮で一発。
「打線の中の一つですから、非常にいい活躍だったと思いますけど、日々新たにね」
■8月24日 勝ち 8対1 ヤクルト(神宮) ※18打席ぶりのヒットとなる本塁打
――佐藤輝はホームランで終わらずもう1本出て、あさってにつながる。
「打線ですからね。1人だけですることではないし、そういった意味で、それがタイガースらしいペースですから。でも1本出たというのは本人にとっても良かったのかもしれないし、僕はどうか分からないですけど、得点が入るというのはね、いいことですしね」
藤川監督は主力打者でも、あくまで「打線」「チーム」という全体のなかの1人として話す。主砲の決勝ホームランで勝っても、1人の活躍だけではないと強調する。他方、若手のエラーが原因で負けても、個人の責任にせず、全体の問題として考えた。
成功も失敗もチーム全体の財産になる――そんな藤川監督の思考は他のコメントにも随所に表れていた。一方で、感情の起伏を見せない指揮官が珍しく報道陣の前で、選手名を挙げて批判した時があった。
〈つづく〉「藤川球児監督が珍しく激怒したプレーとは? 編へ」

