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西田有志の休養「すごく理解できます。投資の仕方が違うだけ」男子バレー宮浦健人26歳が“勝負の1年”と断言する理由「目指す先は同じだと思う」 

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田中夕子

田中夕子Yuko Tanaka

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photograph byYuki Suenaga

posted2025/07/17 17:12

西田有志の休養「すごく理解できます。投資の仕方が違うだけ」男子バレー宮浦健人26歳が“勝負の1年”と断言する理由「目指す先は同じだと思う」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

試合前、入念にストレッチするバレーボール日本代表の宮浦健人(26歳)

 体調不良が続いていた西田だったが、アジア選手権で本格的に復帰。その後に行われたパリ五輪予選でも、翌年のパリ五輪でも西田がメインで出場し、宮浦はリザーブに甘んじた。パリ五輪準々決勝のイタリア戦では宮浦もサービスエースなど何度も見せ場をつくったが、「オポジットは自分が試合に出て勝たせてこそ役割を果たす」と自負する左腕が、満足するはずもなかった。

 2025年――宮浦が「勝負の年」と位置付ける今シーズンはロサンゼルス五輪に向けたスタートになる。

 対照的に、西田は代表活動から離れた。フィジカルを整え、鍛え、知識を得るための“充電”の時間にした。パリ五輪の直後に「休養」という言葉を用いたこともあり、受け取られ方はさまざまで好意的なものばかりではなかったが、宮浦はその意図を理解し「素晴らしい選択」と受け止める。

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「西田選手の考え方、すごく理解できます。逆に自分は今まであまり試合に出られていなかったので、その間、ウェイトを徹底的にやったり、自分自身と向き合うことができたからここまでこれた。そういう時間ってものすごく必要なんです」

2人だけの特別な関係

 同じ左利きで、宮浦が1歳上。アンダーカテゴリー日本代表でプレーした頃はチームの主将も務めた宮浦を西田が追っていた。だが、Vリーグ、日本代表と一気に駆け上がっていく西田を、今は宮浦が追っている。

 共通点が多くポジションを争うことで“ライバル関係”とされることが多いが、実際には誰よりも互いをリスペクトしている。

 今年6月の日本代表キックオフ会見でも、西田の言葉は自然と宮浦に向けられた。

【次ページ】 「宮浦さんは特別。負ける姿を見ると悔しい」

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