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濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
「あれはビックリしました(笑)」バラエティ番組でバズった天麗皇希の表現力…なぜ写真で映えるのか? ファンの批判、大ケガを乗り越えた今《特撮インタビュー》
text by

橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byTakuya Sugiyama
posted2025/07/11 11:01
マリーゴールド・天麗皇希の特撮インタビュー(第2回)
ビッグマッチで負った“靱帯断裂”大ケガの真相
今年に入って最初のビッグマッチ、1月3日の大田区総合体育館大会では後藤智香相手に防衛戦。勝ちはしたが左ヒザ前十字靭帯断裂の大ケガを負ってしまった。ジャンピングニーの着地でヒザを捻ってしまったのだ。
ことさらに派手な技、危険な攻防を見せようとしたわけではない。ふとした弾み、あるいはちょっとしたタイミングのズレから大ケガにつながることもある。
「特にジャンピングニーは踏み切る足と着地する足が同じだから、より注意が必要だったんですけど。私が長くやってきたバレエでもあることなんです」
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復帰までには4カ月以上を要した。ケガをした大田区総合体育館と復帰した代々木第二体育館は形状が似ていると皇希。言われてみると高い雛壇に囲まれており、リングから長い花道が延びている。要はビッグマッチ仕様だ。
「もう一度ケガしたらどうしよう。別の箇所を傷めるかもしれない。そういう怖さは復帰戦の間ずっと感じてました。“私の試合勘はどこに行ったんだ?”って」
ケガをしてよかったと「半分くらいは」思う。それだけ風当たりが強かった。彩羽匠にベルトを奪われた今に関しては「神様が“いったん止まっとけ”と言ってるんでしょうね」。
デビュー以来走り続けて「いつかケガはするよな」と思っていたとも。GHC女子の初代王者は自分なんだというプライドだけ持ちながら“ロッシー小川お気に入りの大器”と“何でも経験してみるしかない新人”の両面を見せていく。それが他の選手にない個性なのだ。
「あれはビックリしました」バラエティ登場で話題に
目指すのは「入場だけで満足させられる存在」。その意味で1.1ノア日本武道館大会での中邑真輔vs.佐々木憂流迦は最高だったという。
「私はこれになりたいんだ!」と思った。試合をすることが絶対条件ではないのが面白い。皇希にとっての“表現”はそれだけ幅が広いのだろう。入場時のダンスをやめたことも、キャリアの中での変化。動かないことも表現なのだ。SNSにファンがアップする写真も参考になる。
「“なんか写真撮っちゃうなこの選手”みたいになれたら」


