「彼女はギフトだ」NBAペイサーズで日本人トレーナーが“愛される”理由…激闘ファイナルの舞台裏も明かす「こんなに楽しいシーズンはなかなかない」 

　ペイサーズがNBAファイナルに敗れた後、佐藤は意外とすっきりした表情をしていた。もちろん、心の中には優勝を逃した悔しさもあったが、その一方で、全力で戦い抜いた選手たちに対する誇らしい気持ちもあふれていた。特に第7戦では、序盤にエースでポイントガードのタイリース・ハリバートンがアキレス腱を断裂して離脱したにもかかわらず、残った選手たちが最後まで諦めず、ペイサーズらしい戦いをした。そのことが嬉しかった。

「みんな、よく冷静に頑張ったなと思います。司令塔（ハリバートン）が抜けた中で、慌てずに、本当にギリギリまで頑張ったのが、本当に素晴らしかった。諦めないチームそのままでした」と佐藤は選手たちを称えた。

第7戦で司令塔ハリバートンがまさかの負傷。ペイサーズにとっては大きな痛手となった　©︎Justin Ford/Getty Images

「こんなに楽しいシーズンはなかなかない」

　試合が終わった直後のロッカールームでも、球団社長やGMから選手たちに対して、「よくやった」というねぎらいの声がかけられたのだという。

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「マネージメント（社長やGM）も、『悔しいのはわかるけれど、誇りに思っていいシーズンだった』と選手たちに言っていました。スタッフとして聞いていても、本当にその通りだと思いました。あとは『こんなに楽しいシーズンはなかなかない』『ありがとう』ってみんなで言い合いました」

　優勝を逃しながらも、「楽しかった」と言って終わることができたのは、それだけすばらしいチームだったからだ。

ペイサーズのチーム力を讃える佐藤トレーナー　©︎Yoko Miyaji

「みんなで勝ちにいくチームなので。それぞれのプレーヤーが本当にいい性格をしていて。チームのことをよく知っていただければ、ファンがさらに増える自信があります。スタッフだからじゃなくて、一ファンとして、いいことしか出てこないくらいすばらしいチーム。（第7戦は）それが実になったゲームだったなと思います」 

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