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甲子園の風BACK NUMBER
大阪勢「98年ぶりセンバツ出場ナシ」はなぜ起きたのか…「ゼロになってしまったことは申し訳ない」激戦区の名門校たちが敗れた“納得のワケ”
posted2025/03/18 06:01

秋季大会で大阪3位に入った大阪学院大高校の辻盛英一監督。近畿大会は準々決勝で敗れ、センバツ大会には選出されず
text by

沢井史Fumi Sawai
photograph by
KYODO
実に98年ぶりの珍事――3月18日に開幕したセンバツ高校野球の舞台に、大阪府からの代表校の姿がなかったのだ。過去にはPL学園や大阪桐蔭など、甲子園で春夏連覇も達成し、一時代を築いた名門校も多かった。そんな“高校野球最激戦区”にいま、何が起こっているのだろうか。《全2回の1回目/続きを読む》
会見場での結びの言葉で、何か胸にズシっと錘を乗せられたように感じた。
「大阪(から出場する学校)がゼロになってしまったことは大変申し訳ないという気持ちがあります」
1月24日のセンバツ出場校発表の日、代表校の選考に漏れた大阪学院大高の辻盛英一監督が会見で発した言葉だ。
大阪3位の大阪学院大高は近畿大会でベスト8
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昨秋の府大会では3位で近畿大会に出場し、京都3位の北稜に1-0と辛勝ながらも初戦を突破。だが、準々決勝では優勝した東洋大姫路に0-4で敗れた。
東洋大姫路のエース・阪下漣から放った安打は6本。9回には一死、一・二塁と見せ場を作り最後まで攻め立てたが、完封負け。阪下に90球で完封を献上してしまった。
「あの試合で1点でも取っていたら(選考は)変わっていたかも知れないですけど……。大阪3位で、2試合で1得点。近畿大会ではベスト8で終わったので、こういう結果もあるとは思っていました。正直“選ばれたらラッキー”という思いはありました」(辻盛監督)